幼い頃の夢をみると泣きたくならないかい?#1

1989年、夏

どこでにでもある、ありふれた田舎で産声をあげる

これから荒く険しい人生を歩まなければいけない恐怖や不安に抗うかのように…

 

現在、思い返してみると私がこれまで歩んできた道は決して平坦ではなかったと感じる

人並みに紆余曲折あったと言える、しかしそれは10代後半からのことであり

それ以前というと…何もないのです

 

順風満帆だとか貧困であったとかそんなことじゃない

本当に何もないのです

何もなく、そして何者でもなかったのです

 

幼い時に父を亡くし母の実家に引っ越し

母方の祖父母、母、兄、私の5人で生活をすることになる

父がいないことへの負い目など感じることもなく、すくすくと育っていった

それは何よりも母のお陰だと思っている。

 

そんなある時、そうあれは6歳の小学1年生の時

学校に行かなくなった

理由なんてとくにない

いや、あったのかもしれないが今となっては思い出せない

その日から私は社会からはみ出し孤立し何にも属さない、そう何者でもなくなったのである。